今年のバルサも絶好調と言ってよいだろう。スーパースターの役者が揃い、リーガ・チャンピオンズとも結果を残している。そしてリーガの連勝記録もうちたて強さだけでなく華麗さも増し、ホームのカンプノウにはたくさんのサポーターが詰め掛ける。昨年と比べてケガ人も少ないので冬のマーケットは動きなし。それだけチームが成熟している証拠だ。日本でも昨夏のジャンパンツアーの効果やロナウジーニョ人気があり、日本人ソシオ(クラブ会員)の入会者が1300人ほど、そして出版各社からはバルサを特集で組んだ雑誌が店頭を彩る。一方のレアル・マドリッドは下降線をたどっている。リーグの順位こそバルサに次ぐ2位だが、前回のベルナベウでのクラシコ敗退(0−3)が大きな要因となりブラジル人監督が解任され、その後を引き継いだBチームの監督は厳しい指導を心がけているが選手は結果が出せない。チームではなく、個人に頼ってしまう戦い方にその場だけの結果が下される。コパ、チャンピオンズも破れ、そこに追い討ちをかけるようにペレス会長も引責辞任。今年も無冠街道をまっしぐらだ。日本での露出度は若干あるものの一時のブームは消えつつある。でもここはスペイン、成績に関係なく代理の戦いとも言われ、両チームにとって手を抜くことは許されない戦い、それがこのエルクラシコだ。 金曜日にレアル・マドリッド一行がプラット空港とホテルにやってきた様子をテレビを通じて映し出されたが、昨年までの主役フィーゴがいないこともあり、騒乱もなくいたってスムーズ。いつもの独特な緊張感が足りない。試合は土曜日の22時キックオフ。差はあっても1位と2位で迎える伝統の一戦。バルサはチャンピオンズリーグの準々決勝の狭間の試合となり、ローテーションを組み複数の選手を入れ替えるのか? この勝敗によってはリーガの争いに一石を投じることができるレアル・マドリッドは調子を取り戻しつつあるロナウド中心に巻き返しを図ることができるのか。さあ、どうなる。 |
||
![]() まずはカンプノウに足を運ぼう。天気に恵まれ、朝夕は肌寒いが日中は過ごしやすい(最高気温23度ぐらい)。10回券のT-10(6.65ユーロ)を購入して地下鉄でレスコルツへ(1回券は1.25ユーロ)。そこから歩いてカンプノウへ。マシアのトレーニンググランドではケガで戦列を離れているチャビがトレーナーとともにもくもくと練習をやっていた。その横には早くも出店が出現。蛍光イエローのグッズがまばゆい。タキージャには売り出されるかわからない当日券を求める人であふれている。そしてスタジアム内に入りボティガへ。予想通り、たくさんの人でにぎわっている。レジには列ができそれぞれのカゴにはたくさんグッズが入っている。すごくたくさんの商品群(ユニが背番号あり83ユーロ、背番号なし65ユーロ。キャップ12-15ユーロなど)。生活用品がすべて揃うぐらいだ。その横にある事務所(OAB)にも立ち寄る。ソシオの入会はここでできる(パスポート、クレジットカード必要)。年会費は15歳以上の方は142ユーロ。ウェルカムパックがもらえ、チケットの優先権、選挙の投票権、ボティガでの割引、スタジアムツアー無料など特典がある。14万人近い方が会員になっているというから驚きだ。次にミュージアムとスタジアムツアーのチケット売り場をのぞくとかなりの列になっていた。試合当日なのでスタジアムツアーは終了していたが、ミュージアムの入場券で込みあっていたみたいだ(この日は13:45まで)。カンプノウのスタジアムツアーは参加する価値がある(観戦記2003を参照)ぜひ、時間があるときはおすすめする。そしてカンプノウの周りのグランドでは将来のスター達があちらこちらで試合や練習を行っていた。 |
||
![]() |
![]() |
![]() |
| チャビの練習風景 | バルサグッズで彩られる出店 | タキージャ |
![]() |
![]() |
![]() |
| OAB | ツアーのチケット売り場 | 将来のスター達 |
22時キックオフ。地下鉄3号線でマリアクリスティーナ駅へ向かう(この駅は大きな駅で構内のスペースもあり、しかもディアゴナル通りに面しているのでカンプノウにも行きやすく迷いにくい。試合観戦で地下鉄を利用する場合はこちらの駅の利用をおすすめします)。駅をおりて地上に出ると夜の8時過ぎだがまだ明るい(先週からサマータイムに入る)、周りにはバルサのカミセタ(シャツ)やブファンダ(マフラー)を身にまとったサポーターがたくさんいる(相手チームの方はいません)。少し歩くと試合前に選手たちが宿泊するプリンセスソフィアホテルの前を通り過ぎるとなにやらたくさんの人が。その先に見えたのはエンジ色のバルサのバス。偶然にもバルサの選手がプリセンスソフィアホテルの通用口からわずか200mほどのカンプノウまでバスで向かうために乗り込むところだった。最後に乗り込んだのはサンバに耳を傾けるロナウジーニョ。大歓声があがる。全員乗り込んだことを確認してバスは警察車両先導のもとホテルの周りを1周してカンプノウへ。窓越しにはリラックスした選手たちがサポーターに応えていた(ちなみにレアル・マドリッドのバスは違うルートを走りカンプノウへ。しかも大ブーイングつき。こちらもちがう意味で迫力がある)。そのまま少し歩きカンプノウに着く。最初のゲート前では“カタロニアはスペインではない”とスペイン語で書かれた大きな紙を配っていた。なぜか強引に手渡され、観戦券チケットを見せてゲートをくぐると警備員が手に持っていたその紙を没収した。今回は特に荷物のチェックもなく(状況やゲートによっては荷物のチェックがある。持ち込み荷物は最小限にしよう)敷地内へ入る。いつもながらすごい人だ。今日の試合のマッチディープログラムのような新聞(下段に写真)がおいてあった(内容はカタラン語で書かれている)。それを手に取り、次のゲートで観戦券のバーコードのチェックをしてスタジアム内へ。ちょっと腹ごしらえとパンと大きなソーセージを挟んだもの(3.50ユーロ)をほおばる。ゴール裏の席に陣取ると席にはSPORT誌提供のモザイクの紙が置かれていた。新聞に書いてあったが、HIMNOにあわせて掲げて選手を向かい入れるとのこと。10万人近くのスケールはエルクラシコが行われるここだけ! この時間帯は観客はまばらだが、蛍光イエローのユニを着た人が多い。このユニはとても目立つ。こっちでは子供の防犯にも役立っているという。ついついセキュリティと間違えてしまう(カンプノウのセキュリティは黄色のジャケットを着用)。 |
||
![]() |
![]() |
![]() |
| たくさんの人の向うにバルサのバス | 窓越しにロニー | ゲート近辺 |
![]() 試合開始40分前ぐらい。ピッチに大ブーイングとともにレアル・マドリッドの選手が登場。遅れること5分、大歓声とともにバルサの選手が登場。アップを始める。内容も両チームは好対照な気がする。どっちが良いかはわからないが、こういう見比べもおもしろい。しばらくアップが続き、選手は一旦退場する。ここでちょっとした勘違いをしてしまう。私が座っていた席が間違っていたらしく(自分は正しいと思っている)、試合開始5分前にこの席のソシオの方が現れ、観戦券をみせるとあなたの席はあっちと言われ、黄色のセキュリティに聞けと言われ移動を強いられる。この時間帯にこういったことが発覚すると頭の中は真っ白になる。しかも通路の階段はなぜか座っている方でいっぱい(もちろん違反だがセキュリティはなにも言わない)で思うように身動きが取れない。ようやく通路に出て自分のチケットを見直し、近くにいたセキュリティに確認して本来の自分の席にたどりつく。間違いなくその席だけ空いていた。よかった。ほっとした瞬間だった(皆様におかれてはこういうことがないようにしましょう。スタジアムでは時間に余裕を持って、勘違いをしないように自分の席に着いておこう。ギリギリにいくと他の人が何食わぬ顔で座っている人もいる。この場合は近くのセキュリティを呼び、観戦券を提示し動いてもらうしかない)。 さあ、自分の席に座ると、最初にレアル・マドリッドの選手がブーイングとともに入場。そしてこのときがきた。スタジアム内にHIMNOが流れる。みんな一斉にイスにおいてあった色紙を掲げ立ち上がる。10万人のモザイクだ。そしてバルサの選手が入場。凄い迫力だ。何枚かカメラを撮っていると周りのサポーターからスベテ(Subete!)と言っている。これはは写真を撮るならイスの上に乗ったらいいよ!と言ってくれている。遠慮な気持ちをありながらイスに乗る。これはまた格別の眺めで壮観だ。次に選手の紹介。ここでもバルサの選手にはひとりひとりに大歓声。本日の観客数は98,300人と満員。 試合開始のホイッスルが吹かれて試合開始。引きまくりカウンターを狙うレアル・マドリッドと圧倒的にボールを支配するバルサの構図。ロナウジーニョのロンド、フリーキックの場面が多く見られたがいずれも不発。ファンボンメルの飛び出し、イニエスタの滑走、ラルソンのひらめきと終始レアル・マドリッドを圧倒。そして22分にロナウジーニョのPKでバルサが先制する(周りのサポーターと握手をしあう)。しかもその3分後にはレアル・マドリッドのロベルトカルロスが審判に暴言を吐いたとのことで退場。スタジアム全体がバルサの楽勝ムードに包まれる。今日は歴史的な勝利をも予感していたが、さすがはレアル・マドリッド、守備を固め守りきると37分ロナウドのカウンターそして個人技によってゴールを叩き込み1−1の引き分けとなる。その後何度かバルサにチャンスが訪れるが前半はこのまま終了する。後半も同じ構図。圧倒的に攻めるバルサ、そして守るレアル・マドリッド。フリーキック、コーナーキック、そしてシュートシュート。。。しかし点が入らない。スタジアムはため息まじりの“ウー”を連呼、モロッコのユニを着た観客がピッチ内に乱入しロナウジーニョの足元まで詰め寄るハプニング、そして発炎筒が投げ込まれたりとサポーターもストレスが溜まっていく。最後の見せ場は後半ロスタイム、コーナーキックからのボールをラルソンがフリーの状態でヘディングシュート。枠を外れて試合終了のホイッスル。1−1の引き分け。シュート数バルサ14、レアル・マドリッド2、ボール支配率バルサ60%、レアル・マドリッド40%。レアル・マドリッドとの勝ち点は変わらず11差。ちょっと盛り足りないところがあるがこれがサッカー、やっぱりエルクラシコは凄かった。試合終了後は同じ道程でマリアクリスティーナ駅へそこから地下鉄でホテルへ戻った(夜12時を回り日が変わっていた)。 |
||
![]() |
![]() |
![]() |
| アップの風景 | 10万人のモザイク | Fantasticoの一言 |
![]() |
![]() |
![]() |
| 1−0の瞬間 | フォーメーション | ロニーのフリーキック |
日曜日はバルサBの試合観戦をする。17:00からカンプノウの隣にあるミニエスタディであった。相手はオサスナB。現在バルサBはSegundaB(3部に値する)の上位に位置し、このままで行くとSegunda(2部に値する)へ昇格するプレーオフに進むことができる。早速、チケット(トリブーナは17ユーロ(ソシオは10ユーロ)、それ以外は10ユーロ(ソシオは無料))を持ってスタディアム内へ。席は指定がなく自由席。トリブーナは屋根があり日陰で観戦できる。この日の観客は900人(ちなみミニエスタディは15000人ぐらい入る2階建てスタジアム)、昨日のクラシコがあったのでもう少したくさん観客がいてるかなあと思ったが、3部の試合なのでこんなものかと思い観戦する。ここでもAチームと同じでバルサBはHIMNOとともに入場(1番だけ)、そしてテレビカメラは2台(これは恐らくバルサTVか)。監督、コーチ、選手の声が響き渡る。ピッチはやや狭いが天候にも恵まれ緑が生き生きしている。試合はオサスナBが先制するが、その後バルサBが盛り返し3点を奪う。結果3−1でバルサBの勝利。プレーオフに向け貴重な勝ち点をあげた。このカンテラのBチームから近い将来Aチームに上がりカンプノウを魅了する選手が出るに違いない。今シーズンに大きくブレイクしたレオ・メッシはまさにそのもの。昨シーズンはこのBチームで活躍していた。 |
||
![]() |
![]() |
![]() |
| ミニエスタディ:コーナーサイドより | ミニエスタディ:ゴール裏より | 3点目をベルドゥがPKで決める |
今回はバルセロナ・サンツ駅から列車で北東へ約1時間20分のところにあるジローナ(Girona)という町に足を延ばした。サンツ駅の窓口で切符を購入(往復で11.50ユーロ)。現在、サンツ駅はAVE(スペイン新幹線)の乗り入れする為1/3が工事中。もうまもなく完成するらしいが、これが開通するとマドリッド−バルセロナ間の所要時間が大幅に短縮される(現在、最短で4時間30分)。買った切符を本日の日付を入れるために刻印機に通してホームへ。乗る列車はフィゲラス行きのカタロニアエキスプレスと言われる快速列車。席は自由でゆったりしている。ジローナまで途中で止まる駅は5つほど。時間通りに出発して緑の中を走り、遅れることなくジローナ駅に到着。帰りの時間をチェックして街中へ。日曜日なので静けさが漂う。店も閉まっている。新市街を通り抜け旧市街に入るため川を渡る。ここで川沿いのカラフルな建物群に目を引かれる。そしてまずは地図をもらうためにインフォメーションセンターへ。ここで説明を受けながら地図をもらい、いくつかの橋を渡りカテドラルへ向かう。観光客が多いというか、歩いているのは観光客だけ。カテドラルの前にアラブ風呂(1.60ユーロ)を見学。長い階段をゆっくり駆け上がりカテドラル内部へ。日曜日の午前中ということでミサをしていた(静粛に)。内部は写真撮影禁止。そしてその横に隣接するカテドラルのミュージアムへ(無料)。ここにこの町の目玉となる天地創造の巨大なタペストリーが飾っている。これはまさしく観る物を魅了する。すばらしい。そして、石畳の狭い路地を歩きジローナ市の歴史博物館(2ユーロ)を見学。いかにこの町が歴史深いかを学ぶことができる。カフェテリアでゆっくりコーヒーでも飲みたかったが、のんびりもしていられないので、所々写真を撮りながら駅へ戻る。この町は史跡がカテドラルを中心近くに集中するので移動に時間をかけずに見学しやすいと思う。時間があれば見学だけでなくカフェテリアでゆっくりして時を流れるのを忘れたいものだ。 スペインでは観光客を狙ったスリや盗難があとを絶たない。出かける時は最小限の手荷物にしてお金は分けて持とう。そして、パスポートはコピー(カラーが望ましい)でOK。実物はホテルの安全金庫に。スリは多いと言えでも少しでも気を配っておけばそれほど心配することはない。狭い路地や暗いところ、夜の一人歩きなどは注意が必要。 |
||
![]() |
![]() |
![]() |
| サンツ駅構内にある刻印機 | ジローナ駅 | カテドラル前の階段 |
![]() |
![]() |
![]() |
| ジローナの旧市街を望む | 旧市街の狭い路地 | 旧市街内のカフェテリア |
| バルセロナの街の様子 | ||
![]() |
![]() |
![]() |
| サグラダファミリア | 賑わう大通り | ランブラスより |






























