“クラシコ”それは伝統の一戦!これを見ずしてリーガを語れない。スペインダービーとも呼ばれるがそんな華やかなものではない。スペインは8つの自治州からなり、その中でも政治の中心マドリッドがあるカスティーリャと工業の中心バルセロナがあるカタルーニャは昔からあらゆるものに対して競い合ってきた。それぞれの代表するフットボールクラブがレアルマドリッドでありFCバルセロナである。単なるクラブではなく、それぞれの民の象徴でもあり、誇りでもあり、精神的な支柱でもある。その代表するクラブがリーグ戦で戦う、それが“クラシコ”伝統の一戦である。はっきり言って今シーズンの両チームはリーグ戦ではぱっとしないが、クラシコだけは別格。テレビ、新聞をはじめとするメディアは試合前からこぞって取り上げ独特の雰囲気に仕立てる。特にホームとなるクラブは絶対に負けられない。 |
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さあ、そのクラシコを見るために貴重な観戦券を手に98600人収容のヨーロッパ最大のフットボールスタジアム“カンプノウ”へ向う。地下鉄で行ったが、駅を降りるとバルサグッズに身を包んだサポーターがあちらこちらに、そして、しばらく歩くとバルやタブラオをと言った酒場にもバルササポーター達がたくさんいてる。そして、その時、1台のバスに向って、サポーター達が歌を歌いながら大きなシュプレヒコールを繰り返している。そのバスにはレアルマドリッドの選手達が乗っていた。こちらはいろいろな意味でどきどきだったのだが、サポーター達はエスカレートしていくばかりでちょっと危ない様子。スタジアムの入り口に近づくと発煙筒の赤い煙があがり、騎馬警官隊とサポーター達とのつばぜり合いが続いている(あとでニュースを見ていると、レアルマドリッド選手が乗っていたバスの窓ガラスは何枚か割られていた)。これがクラシコというものなのか。すこしばかり怖くなってしまう。そして、スタジアム内に入る。まず、敷地内にあるオフィシャルショップ(La Botega)に行く。店内に入るとナイキショップ(バルサの用品スポンサーはナイキ)を思わせる品揃えに驚く。これだけなのかと思ったのだが、中央の階段降りるととてつもない数のバルサグッズが所狭しと並べられていた。レアルのショップよりこちらの方が圧倒的に品数が多い。部屋の中がバルサグッズで揃うぐらいにこういったものがあるのかと感心させられる。ショップは試合前ではなく、時間を少しとって、ゆっくり見たほうがよい(一応、私は後ほどにも書いているが試合の翌日もう1度ショップを訪れた)。ショップの上はミュージアムの入り口になっている(試合前は閉まっていた)。ショップの前にはテントがあり、ビールサーバーがおかれ一種のバルになっていた。そのころ雨が降り始め、ちょっとあわててスタンドに向った。 |
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![]() ゲートでチケットのチェックがあり、階段を上がって行く。雨がちょっと強くなってきた。みんなは屋内の通路に溜まっている。やっとのことで座席へ、水を落として席につく。カンプノウは必然にも観客の98%がホームサポーターで占められ、ゴール裏の一番上のほんの一部だけがアウェイ用にあるだけ。スタンド裏の通路にあるお店で少し腹ごしらえする(ハンバーガーやホットドッグ、ポップコーン、そしてビールなどいろいろあった)。すごい人でごった返している。それでもホットドッグだけ食べて自分が座る席に向う。雨が降っているので日本から持ってきた使い捨てのポンチョ(傘でも言いが観戦に結構じゃまになるのでポンチョやカッパなどがいいと思う)をかぶって、自分のセクションそして席へ。席へ座ると一言“でかい”。ここはベルナベウと同じで3階席でもスタンドに斜度があるのでピッチとの距離感はあまり感じられない。その分高さはあるので見下ろす感じになる。これがカンプノウか! 10万人近くはいるスタジアムはとても大きく、とても迫力がある。よくもこれだけの施設を造ったなあと感心させられてしまう。そして、それぞれのゴール裏では熱狂的なバルササポーターが応援をはじめている。試合開始30分前に両チームがウォームアップのため登場する。もちろんのことだが、バルサの選手には大きな拍手、レアルマドリッドの選手には大ブーイング。特にフィーゴ選手に対してはとんどもなくひどかった。ウォームアップが終わり選手が一旦さがり、再びピッチに現れる。そのときバルサの歌がスタジアムに鳴り響く。Gol Nordのスタンドにはとっても大きなFCバルセロナとカタルーニャの旗がスタンド一面に。そして、赤い光を放つ発煙筒。これはすごく感動だった。そのなかで、そして“バルサ、バルサ、バールサ”と叫ぶところは10万近くのサポーターがの声がスタジアムをこだました。どんでもなく感動である。さあ、スターティングイレブンの発表。バルサはサビオラ選手がベンチ、ルイスケンリケ選手が欠場。一方、レアルマドリッドはロナウド、ジダン選手が欠場。ロナウド選手はこの日のフットボール新聞の代表格MARCAでこの試合に対して余裕の表情を見せていたのだが残念だ。でも、バルサのかつてのヒーローだったフィーゴ選手は先発出場。必然とサポーターの鉾先がフィーゴ選手に向けられている。そして、フィーゴ選手がコールされるととんでもないブーイング。この時点で今回のクラシコはフィーゴ選手vsバルササポーターの様相。こっちとしては試合を見に来たのだから質の高いプレイを見たいのだが、サポーターはいつもスタジアムにかけつけているのでこうなるのはある意味仕方がない。 |
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雨もちょっとあがり、さあ、試合が始まる。21時スタート。上からだとフォーメーションがはっきりわかる。大きなサイドチェンジ。ボール奪うところ。ひとつひとつに大きな拍手。でもフィーゴ選手がボールを持つとブーイング。ましてやサイドをかけあがるものならバルササポーターからはペットボトルなど物を投げつける始末。なんかあやしい雰囲気が漂う。そして、コーナーキックになるとフィーゴ選手がボールを持って近寄る。カンプノウはフットボール専用スタジアムなのでとてもスタンドとピッチが近い。とんでもなくフィーゴ選手に向けて容赦なく物が飛び交う。そしてスタンドからは大声でブーイング。ほんとうになにか怖い。前半は0−0でなんとか終了。そして、後半にはいる。後半早々クライファート選手のゴール!と思ったらこれはオフサイド。バルサが幾度となくレアルを押しているのだがあともう一歩のところで点がはいらない。そういったサポーターのいらいらがついに爆発してしまう。それはフィーゴ選手がコーナーキックを蹴ろうとコーナーに近づいたときだった。Gol Noldの1階は熱狂的なバルササポーターが陣取っている。そこで、スタンドからなんでもかんでも物がピッチに投げ入れられる。ペットボトルだけでなく、持ちこめない瓶や焼かれた豚のあたま(!)などこれはたまったものではない。1回目のコーナーなんとか蹴ったが、その次に反対サイドのコーナーのときにもこれでもかというくらいにエスカレートして物が投げ入れられる。懸命にブジョル選手をはじめとするバルサの選手はサポーターに落ちつく様にジェスチャーをするがまったく歯止めがきかない。ここでレアルの選手がピッチを引き上げる。そして、バルサの選手も。。。試合の中断。ピッチにヘルメットをかぶった警官が登場。このまま没収試合になってしまうのか。。。15分ぐらいがたってようやく選手がピッチに現れる。コーナーキックから試合再開だが、それでもフィーゴ選手以外の選手が蹴るのかなあと思ったていたら、迷いもなくフィーゴ選手がボールを持ってコーナーへ。無事?試合再開が再開される。でも警官隊はしばらくピッチ上を取り囲む。やっと警官隊が退き、その後幾度となくバルサは攻めるのだが得点はなく何分あるかわからないロスタイムへ。ようやく、サビオラ選手の投入。でもリケルメ選手との交替でちょっとがっかり。結局0−0の引き分けに終わる。(個人的にはコネッホ(スペイン語でうさぎ)のように走りまくるサビオラ選手をもっと見たかった) でも、日本では見られない独特の雰囲気、そしてサポーター愛着心の裏返しによる試合の中断、そういう意味では得した気分だったが、なんか後味が悪いゲームだった。次ぎのベルナベウでおこなわれるクラシコ(4月20日予定)では逆にレアルサポーターから手洗い洗礼を受けるかもしれない。選手は勝負にこだわり、質の高いプレーをしているのに。。。でも、10万人近いサポーターの声援とプジョル選手とリケルメ選手のボールキープとさばきは凄かった。この雰囲気はカンプノウでしか味わえない。ぜひ、一度皆様もカンプノウへ! |
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![]() 試合が終わった翌日、もう一度カンプノウを訪れた。目的はショップとミュージアム見学。試合がないときは7番ゲートからスタジアム内敷地に入ることができる。地下鉄の駅(赤字で“M”が目印)を降りてカンプノウまで行くまでにサブスタジアムやフットサル場、そしてバスケットやハンドボールがおこなわれる体育館、雨のなか土のフィールドでボール追うバルサの少年チーム。ここはFCバルセロナ村。ベルナベウにはない。これだけFCバルセロナはカタルーニャの誇りなんだなあと感心させられる。そして、ミュージアムへ切符を買って(4.80ユーロ)ショップの2階から橋を渡ってスタジアムへこのミュージアムはスタジアムの2階にあり、FCバルセロナを中心に数々のトロフィーや歴史がたくさん展示されている。そして、カンプノウのメインスタンドに入ることができ、そこにゆっくり座ってスタジアムを見学することができる。座ってみていると昨日クラシコの場面が思い出される。そして、ミュージアムを出ると橋を渡りショップに入る。本当にたくさんのバルサグッズが並べられている。ぜひ、試合がない日や試合がある午前中など時間があるときはゆっくりとここを訪れることをおすすめする。そして、試合結果のことは駅や街角にあるキオスクで新聞MARCAでチェック(右は試合翌日のMARCAの一面)。スペイン語がわからなくても充分楽しめる(0.90ユーロ)。それとバルサのショップLa Boteigaは市内やRENFEのサンツ駅構内にもある。 (下の写真は地下鉄駅構内および出入り口。そして、ミュージアムの中とそこから見たスタンド、そしてサンツ駅構内にあるショップ) |
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地中海に面するバルセロナ。とても見応えのある町だ。見所が集約されているゴシック地区やランブラス通り。高級ブティックが並ぶグラシア通り、1992年におこなわれたバルセロナ(カタルーニャ)オリンピックの舞台で市民の憩いの場モンジュイック、そして忘れてはならない建築家アントニオ・ガウディのサグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、グエル公園をはじめとする数々の作品、ピカソ、ミロ、カタルーニャ博物館など何日いても足らないぐらいだ。2階建てのバスに乗って観光ツアーに参加するのもよい(日本語の説明はなかったと思う)。そして、これらの移動は地下鉄がとても便利。1回1ユーロ。回数が重なる時は5.60ユーロの回数券(10回分)が便利。地下鉄は5路線あるがそれぞれ色分けされているのでわかりやすい。市内にあきてしまうとちょっと鉄道で郊外へ。バルサの首脳陣がたくさん住むシッチェス(普通で約30分)やローマ時代の遺跡が残るタラゴナ(特急で約1時間)、カテドラルで有名なジローナ(特急で約)1時間などいろいろなところがある。もちろん、海に面しているのでみなさんご存知のパエリヤやなど料理も抜群においしい。日本食レストランもたくさんある。 ぜひ、バルセロナへ。そして、カンプノウでバルサ!バルサ!バールサ!を大声で叫ぼう! |
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| 写真は左モンジュイックから見たバルセロナ市街、中はオリンピックスタジアムで練習するエスパニョールの選手、右はバルセロナ郊外のシッチェス | ||


















